2012年8月27日 : してログ

9/2(日曜日)の早朝4時半に、新潟市西区で最大級のイリジウムフレアが見られます。マイナス8等級という金星をはるかに凌ぐ明るさで輝くと予想されます。詳しいデータを掲載しますので、この期会にぜひ観測してみてください。

まず、大まかな場所ですが、早朝に東の空に登ってくるようになったオリオン座や木星を目印にできます。東の空で一番明るく輝いているのが金星、そこから少し斜め上のほうに天頂付近まで辿って行くと、二番目に明るい木星があるはずです。その延長線を少し行ったところにモヤッと見えるのが昴(プレアデス星団)です。そこからオリオン座の三つ星まで視線を落としたあたりに、イリジウムフレアが現れるはずです。



星座の線と月も入れた詳しい位置関係も示しておきます。真ん中の楕円の位置でイリジウムフレアが見れるでしょう。


<追加>
中心地点は、37.871°N, 138.961°Eです。坂井砂山や新潟大学駅付近になります。数キロ離れただけで光度が落ちますので、できるだけこの近くで見ましょう。中央区に行くともうマイナス4等級ほどに落ちてしまします。


<イリジウムフレアとは?>
衛星電話に使われる衛星のアンテナに太陽の光が反射して、地上から閃光として観測される現象です。この衛星には3枚の反射率の高いアンテナが付いており、軌道や角度が正確に制御されていることから、計算によって正確にフレアが起こる場所と時間を予測することができます。衛星は70機近くあり、ほぼ毎日フレアを観測することができますが、マイナス8等級の最大規模のものはなかなかありません。なお、観測可能な範囲は数十キロの帯状の範囲に限られるので、となり町では見れなかったということもあります。

<見え方>
10〜20秒ほどの短い間に、一気に増光して直ぐ様消えていきます。

<撮影方法>
上記の星図を参考に構図を合わせたら、20〜30秒で飽和しない露出を見つけて下さい。後は予測時刻の10秒前くらいからシャッターを切り始めればOKです。電波時計か、正確に秒単位まで合った時計(携帯の時計で十分)を持っていきましょう。マニュアルモードの無いカメラしかない場合は、家庭用ビデオカメラでも十分に写りますので、トライしてみてください。

<ガイドになる星が見えない場合は?>
他の星か見えなくても、雲がなければ十分見えるはずです。方位磁石があれば、197度付近にカメラを向ければOKです。見上げる角度は60度、思ったよりかなり上と感じるはずですので、気持ち上に向けましょう。ちなみに、方位磁石の指す北は磁北といって、真北と約7度ずれています。これを考慮するなら、方位磁石の示す204度付近に向ければ良いことになります。

<最後に>
イリジウム衛星は軌道調整などで予測と異なる見え方になるときがあります。予測時刻から20秒経っても見えなかったら、残念、諦めましょう。
※この記事は「Yahoo!ブログ - HDRp」からの転載です